メールマガジン「恋歌」第72回・最終号】
2004.7.29

こいうたによせて・・・・

詩・絵=天の羽衣
音楽=タンゴ黒猫
構成=出雲頼通

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人は恋をする
意図してではなく
命の出会い
光を放ち
光ははるか遠く
天を目指す
はるか遠くであり
命のおく深くであり


恋い 来い 乞い

呼び合う
それは今生身で生きる人であるかもしれない
それは遠く北の池のほとりに静かにたたずむ
一本の木であるかもしれない
それははるか遠くの星であるかもしれない
それは太古の光であるかもしれない
それははるか昔の人、
はるか未来の人であるかもしれない

出会いはすべて身のうちにおこり
出会った人のみが
こいの意味を知る

ひとつであることを目指すこい
男女ひとつとなり
自然とひとつであり
宇宙とひとつであり
天とひとつであることを・・・・・

 


<赤い糸・青い糸>

赤い糸
はるか昔
貴方と私を結ぶ
まっすぐゆるぎなく
こんなにもしっかり
たったー本の糸
私の身を貫く

赤い糸を頼りに
貴方を目指す
いつ会えるかも知れず
ただ結ばれている糸の強さに
支えられながら

そして
いつ行けるのか
生きているうちに
かの地に訪れる日はないかも知れぬと
思いながら過ごした日々

 

 


美しい海に稲妻が走り
時が揺らぐ

いつの時か結ばれた赤い糸
はてしない時をへて
かの地に立つ

ひとつひとつ紐解いて
今開かれた

立ち上る糸は青
まっすぐゆるぎなく
天を目指した

赤い糸
青い糸
光を放ち溶け合って
産声をあげる

 




はるか昔 天とまっすぐ繋がっていた記憶を持つ女の体
その光は体内奥深く隠されて
日本の女

こうる気持ちはいつ生まれたのでしょう
天とひとつであることができなくなった時

何千年の時を
こいしつづけたいのち

 

 

 

 

<いのり>

太古の光と
始源の光の出会い
はじまりの朝
ひとつであることの
うれしさ

 

 

 

ひとつであること
あい

こいをして こいして
であい
あいを知る

注がれる光に
身のうちに押し込められていた光は
輝きをとりもどす

今 あいの実現の時代を迎える

 

 

<生 成 >

空を朱に染め
日本海に日が沈む

すべての悲しみと
すべての祈りを
今日の命を燃やし尽くし
日本海に日が沈む

土に返るように
深い眠りにつき
朝が訪れたなら
新たな命の始まり

より輝きをまし
日々新たに
祈るように働き
あなたと同じ時を生きる

 

 


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私の生まれ育った津軽の地
日本海に沈む大きな夕日が
いつも胸にある

幼いころより心のふるさとは青池

「恋歌」にて自由に表現させていただけましたことを
心より感謝します

−天の羽衣−

 

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