澄み切った空気 立ち込める朝もや ビロードのような苔
思いもよらず 突然私を抱きしめる 貴方は私を知っていた 私が来ることを知っていた 貴方に抱かれ 貴方の広がりとともに すべてのいただきを観る
やわらかなぬくもりに こうして守られてきたのだと知る
修験者たちが驚き手を合わす 何もなかったかのように 細い山路を歩き出す
2002.8.8 「恋歌」第24回発行号