:.。.:*:・' :.。.:*:・'゜メールマガジン「恋歌」:.。.:*:・' :.。.:*:・'゜
* * * 第43回 * * *
こんにちは。
メールマガジン「恋歌」第43回目の発行です。
「恋歌」は、恋に生き、歌に情熱を託した日本人の
溢れんばかりの情緒をいま、現代に蘇らせたい気持ちから、
数人の仲間で始めた企画です。
今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、第43回発行号は、
満開の「桜」をテーマにお届けいたします。
まるで天使の羽のように
優しく軽やかな桜色の霞に包まれたのもつかの間、
あっという間に
零れ落ちるように散り始める花の精。
花の宴もあと幾日のことでしょうか。
夢のような優しい、哀しい日々のときめきを、、
どうぞご賞味ください。
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松ノ木八幡娘 [ さくら ]
出雲頼通 [ さくら さくら ]
天の羽衣 [ 夜の桜 ]
相模野小町 [ 哀 ]
武蔵野式部 [ 桜 ]
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[ さくら ]
風 おこり
枝葉 さざめく
花曇りの天 ふりあおぎ
こみ上げるせつなさを
ひとり耐えている
胸締められるのはなぜ
恋の痛み
桜の儚さ
遠い日の記憶
-松ノ木八幡-
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[さくら さくら]
さくら
さくら
淡く華やかに浮かぶ
霞のような
さくら
さくら
その姿を見ては
心そぞろに浮き立って
そのはかなげな美しさに
期待と不安と
喜びと哀しみと
複雑な気持ちかき立て
心を乱す
まるで
君のようだね
さくら
さくら
そんなさくらに誘われて
君にメール打ったりする
さくら
さくら
心浮き立ち
君への想いつのる
そんな
穏やかな春の日
- 出雲頼通 -
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[ 夜の桜 ]
静かに
大きくその手を広げ
空を抱くように
花開く
より輝いて
闇に白く
いつの時か
今この時すら
闇夜の中に
いく時もめぐり
胸さわぐ
夜の桜
−天の羽衣−
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[ 哀 ]
花霞
さしのべた指先を擦りぬけて
白い花びらが
散っていくから
満開の一瞬を待たずに
ひとひら
ふたひら
零れ落ちていくから
ただ胸をおさえて
立ち尽くしています
めぐり合えたあなたと
触れ合う間もなく
花びらはこぼれ落ち
やっと訪れた春の華宴は
こんなにも白く哀しい
儚く果てる命を想い
白く咲きゆくのでしょうか
さくら
さくら
あまりに目に美しく
胸に哀しく
やよいの空は
見わたすかぎり
-相模野小町-
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[ 桜 ]
煙るような
白い霞
振り返るたびに音もなく開いて
語るようにうつむく桜花
時が止まったかのように
静かに桜が咲いている
ああ桜よ
桜の花よ
荘厳な社を遠くに見ながら
潔い桜の花の下を歩く
やわらかい風がめぐる
見上げた空は限りなく青く澄み
幾万の御霊のように美しく咲く
その見事さに
ただ胸を熱くする
ああ桜よ、
桜の精と重なる命よ、、
今年もまた
この時を迎えたのですね
-武蔵野式部-
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「恋歌」第43回号、如何でしたでしょうか。
「恋歌」は、隔週木曜日、毎回のテーマに添ってお届けします。
次回をどうぞお楽しみに。。。。
また、メールマガジン恋歌の本「恋歌」がついに完成いたしました。
つきましては来週、皆様に恋歌インフォメーションをお届けする予定です。
満開の桜の季節に誕生した「恋歌」のご案内させていただきますので
どうぞよろしくお願いいたします。
わたし達の恋歌が、あなたの恋の魂に触れたら、、、
あなたの返歌、お待ちしています。
もちろん、ご意見ご感想なども、たくさんお聞かせくださいね。
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2003.4.3 「恋歌」第43回発行号
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