:.。.:*:・' :.。.:*:・'゜メールマガジン「恋歌」:.。.:*:・' :.。.:*:・'゜

           * * * 第42回 * * *
   2003.3.20
  

こんにちは。
メールマガジン「恋歌」第42回目の発行です。

昨年の2月1日に、メールマガジン「恋歌」を創刊し早一年が過ぎ、
桜の舞う頃には、単行本「恋歌」をお目に掛けられる運びとなりました。
今回は、この時期に因み、
原点に帰る気持ちで「恋」を、そして、
あらためて「恋歌」の由来を皆様にお送りさせていただきます。


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武蔵野式部         [ 恋 ]

出雲頼通           [ 春分の日に ]

天の羽衣           [ 恋ふ ]

松ノ木大宮八幡娘     [ こいをして ] 

相模野小町         [  恋をして  ]

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恋歌編集部        [ 日本人の恋 ]

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[ 恋 ]


胸のときめき
目の輝き

花が開くような微笑み
やわらかな香り

予感を運ぶ風に誘われ
まだ見ぬあなたの元へ
一歩ちかづく、、

そんな瞬間が
たまらなく好き


-武蔵野式部-


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[春分の日に]


春分の日
昼と夜が同じ長さの日
陰と陽と
男と女と並び立つ時

そう この国の出来(いでき)はじめの
あの時のように

どちらが主
どちらが従ということもなく
出会えたことが 共にいるということが
それだけで幸せだったあの時のように

何もかもがまるで違う存在であるが故に
互いに求め合い
何もかもがまるで違う存在であるが故に
ひとつになることができ
全く新しい世界を生み出していける

そう 何もかも僕とは違う君と
ひとつになれたらと
そんなことに思いを馳せる

春分の日
昼と夜が同じ長さの日
陰と陽と
男と女と並び立つ時


-出雲頼通-

 
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[ 恋ふ ]


縦と横

十字にまじわる その中心

はるかなる宇宙まで
   通ずる深さで出会いし

貴方を乞ふ


−天の羽衣−


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[ こいをして ]


恋をして
その乞いは
ひとつになることをめざす
抗えぬほどひきあう
ふしぎなちから
一体となるべくはたらく
求心力
ふたりの身体さえも超えた何かと
結ばれようとする力


-松ノ木大宮八幡娘-


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[ 恋をして ]


恋をして
あなたを知り
自分を知る

その世界の広がりを
この世に命ある喜びを
どんなにか表現したいのです

人を好きになったなら
決して諦められないことがあるから

ただ好きということが
時代を動かすことだってあるから

恋ってなんて不思議なはたらき
生まれ出ずる情熱は
どこまでどこまで向っていくのでしょう

あなたとわたしが
違えば違うほど
ひとつになったら何でもできる

だから

命の中にある
人を恋うるはたらきに
この生まれ持った命の歌に
ただ
ただ懸けていきましょう

あなたと共に
新しい時代の夜明けを迎えるまで


-相模野小町-


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     日本人としての恋      

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日本人の魂、恋心よ、よみがえれ!

――何故今、日本人の魂、日本人の恋心、なのでしょうか――

 恋歌編集部のメンバーが共通して認識しているのは、「恋愛」と「恋」とは違
う、ということです。「恋愛」は "love" の翻訳語として、近代になって輸入さ
れた、結婚を最終目的としたもの、「恋」は昔から日本にある命のはたらきのよ
うなものです。

恋には目的がありません。何のためでもなく、ただ、身の内からどうしようもな
く湧き出ずるものです。その湧き出ずる情熱を歌に託し、自由に交し合った古代
の美しい恋歌の数々を、日本人であれば目にしたことのない人はいないでしょ
う。

西洋の人たちと私たち日本人とでは、環境も、歴史・文化も違います。体や精神
も異なれば、当然、男女のあり方だって違います。私たち日本人には日本の歴史
や文化の中で育くまれてきた男女のあり方というものがあるのです。それを見
失ってしまって、西洋の生活・思想・宗教の中で確立された男女のあり方に自分
たちを当てはめようとして、はたして元気が出てくるものなのでしょうか。

そんな気持ちから、「蘇れ!日本人の恋!」という叫びが生まれてきました。

イザナギとイザナミ、一組の男と女から生まれた国、日本。

いつの時代も男と女の関係から生まれるエネルギーが、国を創り人を動かしてき
たのです。日本は、そのようにして生まれた世界でも稀なる国であり、私達はそ
の民族の子孫として今、日本に生きているのです。近代化の過程の中で、いつし
か、男も女も中性化した単なる労働力と化してしまい、男であること、女である
ことの意味が曖昧になってしまったのが現代ではないでしょうか。今、敢て、男
が男に、女が女になり、古代に国を創っていったような豊かな関係が生まれるこ
と、それが必要とされているのではないかと思います。

ひとりの日本人として、、、、男として、女として、
自分の命の中にある、人を恋うる気持ち、それを表現することがきっと社会を変
え日本を変えていく、、、

そんな一筋の道を見て、恋歌編集部の活動は始まりました。


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「恋歌」第42回号、如何でしたでしょうか。


「恋歌」は、隔週木曜日、毎回のテーマに添ってお届けします。
次回をどうぞお楽しみに。。。。


わたし達の恋歌が、あなたの恋の魂に触れたら、、、
あなたの返歌、お待ちしています。
もちろん、ご意見ご感想なども、たくさんお聞かせくださいね。

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2003.3.20 「恋歌」第42回発行号

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