こんにちは。
メールマガジン「恋歌」、34回目の発行です。
早いもので、
「恋歌」を始めてはや、一年近くが経ち、
今回で2002年最後の配信となりました。
創刊から今日まで
お読み頂いてきたたくさんの皆様に、
恋歌編集部一同、心より感謝申し上げます。
「恋歌」と共に歩んでくださった皆様の
この一年は、
どんな時間だったでしょうか、、、、
第34回発行号は、
本年最後のお届けに因み、
この一年を愛しくふり返りつつも
新たに訪れる一年へと向う、
そんな年の瀬の心情を歌にしてみました。
未だ見ぬ、新しい時代への恋歌を、
どうぞ、ご賞味ください、、、、
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武蔵野式部 [ 恋歌2002年 ]
出雲頼道 [ 去りゆく年に ]
天の羽衣 [ はじまり ]
松ノ木大宮八幡娘 [ 2002年 ]
相模野小町 [ いだかれて ]
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[ 恋歌2002年 ]
恋人たちのクリスマスイヴ
街のライトはすこし寒げに
まるで遠くから見つめる
星の光みたいに
ちょっと懐かしげに笑った
そういえば何年も前のクリスマス
この街の歩道橋から
二人でみたイルミネーション
今一人で歩くこの街
通り過ぎる車のライトが
ほら、綺麗!
でもこの街のクリスマスはいつもいつも
なぜか寂しいんだね
2002年がもうすぐ終わる
あなたへの気持ちを
たくさんの恋歌に託した月日
あなたに届けと願ってた
今度はまだ見ぬあなたへと
出会う予感を胸に秘めて
歌を歌ってゆきましょう
あなたへの恋歌
あなたに届けと
-武蔵野式部-
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[ 去りゆく年に ]
ふと気がつくと今年も残りわずか
一体この一年は何を成したのだろう
今年も様々な事があり
様々な人と出会い――
そう 今年は「恋歌」と出会い
あなたと出会った
あなたがいるということ
何度も挫けそうになる僕に
それがどれだけ力を与えてくれたことか
あなたがいるということ
その感謝の気持ちで僕は
「恋歌」にあなたへの歌を書き続けた
今 あなたはここにいない
だから 今年最後の恋歌を送るよ
ありがとう 2002年の楽しい日々を
さようなら 2002年の思い出たち
そして 来るべき新たな年は
また新しい二人で会えるといいね
-出雲頼通-
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[ はじまり ]
2002年の終わり
数十年の思いを
昇華する
新しい始まりの時に向け
ひとつひとつ言葉にし
ひとつひとつ思いを消し
芯のひとことを手に入れる
男・女ひとつとなり
天と通ずる魂で生きた
日本人として
魂の叫び
天までとどけ
−天の羽衣−
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[ 2002年 ]
「艶っぽくなったね」と一年ぶりに再開した友が言う
なんでだろうって考えた
一年前
恐いもの無しで仕事してそれなりに楽しい日々
けれど四六時中胸にのしかかるのは
うまくいかない恋のこと
すれてた 諦めてた
友は言う
そんなものじゃないと
男と女である豊かな世界があると
男女のことわかりたくて
求めた 探した
女である生き方
守るもの 失うものがないとき
感覚 変わり始めた
わからなかったもの
気がつかなかったこと
見えてきた
いろんなことに
豊かに反応する身体があった
ときめきがきらきら溢れて
いのち育む春
季節をそのまま写したような
みずみずしい恋の訪れ
湧き出てしかたないありったけの気持ち
そのままあなたに綴りつづけた
なんの駆引きも照れもなく
恋する体を歓び あなたを好きだった
女の愉悦の神秘を知る 至福の時を過ごしながら
あなたがどうであれ
一生涯引き受ける覚悟だった
澄んだ秋風が吹き気がついてしまう
上っ面の幸せ 深まらぬ会話
私をわかろうとする熱意のない
あなたとともにする時間はないことに
何十回目ではじめての
自分に素直になれた恋終わりにした
はじめて 強くなったのかもしれない
悲しみの深淵にも共にある光
永遠願う いのり
今も好きで
ずっと好きでいる
女のかぎりを尽くして
恋をした
2002年
新しい時
もう芽生え始めてる
-松ノ木大宮八幡娘-
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[ いだかれて ]
いだかれて生きる
大いなる空間
はるか時の彼方から
生命の記憶は届けられ
この身体が
女となった瞬間を知る
男が男となり
女が女となった瞬間を
いつか訪れる
生命の華宴を夢み
待ち望んで逝った数多の命
今はただ
あなたと生きる
宇宙とつながる
あなたとわたし
宇宙とつながる
あらゆるいのち
男と女
魂の時代をむかえて
-相模野小町-
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「恋歌」第34回号、如何でしたでしょうか。
それぞれの持つ、女として男としての体験を、
言葉で表現することで変化する、さらに経験が深くなる、
そんな場が創れたら、、という気持ちから始めたメールマガジン「恋歌」。
生活も経験も違う複数の歌人が、どうやって一つのマガジンを作っていくか、
そのプロセスでは様々なことがありましたが、こうして続けてみると
ひとつの「恋歌というスタイル」が出来上がりつつある気がしています。
お互いの歌に刺激され、追体験していく中で、
残っていた生々しい痛みに驚いたり、表現することで気持ちが整理され
新しい感情が生まれてきたり、たくさんの発見や気付きが起こりました。
一人だけでは生れ得なかった表現もたくさんあります。
皆様方からいただく感想や投稿もどんなにか励みになり、
歌人一同、ここまで続けることができました。
創刊以来、変わらず「恋歌」をお読み下さり、
支えて下さいました皆様に心より御礼申し上げます。
ありがとうございました。
嬉しいことに、恋歌が本になる事が決まりました。
来年4月に出来上がる単行本「恋歌」を、
メールマガジン同様、可愛がっていただけましたら幸いです。
本年は、まことに有難うございました。
間もなく迎える新年も、益々のご愛読を心よりお願い申し上げます。
2002年12月26日
メールマガジン「恋歌」
編集部一同
「恋歌」は、隔週木曜日、毎回のテーマに添ってお届けします。
新年は、1月2日新春号からスタートいたします。
どうぞお楽しみに、、、
わたし達の恋歌が、あなたの恋の魂に触れたら、、、
あなたの返歌、お待ちしています。
もちろん、ご意見ご感想なども、たくさんお聞かせくださいね。
恋歌・返歌・ご感想などのあて先は・・・
info@koiuta.jp
恋歌のホームページは・・・<バックナンバー掲載有>
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2002.12.26 「恋歌」第34回発行号