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          * * *  第33回 * * *


こんにちは。
メールマガジン「恋歌」、33回目の発行です。

「恋歌」は、恋に生き、歌に情熱を託した日本人の
溢れんばかりの情緒をいま、現代に蘇らせたい気持ちから、
数人の仲間で始めた企画です。

今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。


さて、
第33回発行号は、
「ひとり」をテーマにお届けいたします。

ひとりで時を過ごす
恋しい人がいても、いなくても

そんなひとときを歌と共に・・・・・

どうぞ、ご賞味ください、、、、


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出雲頼道       [うわごと ]

松ノ木大宮八幡娘  [未知なる人に]

相模野小町      [哀しみの彼方]

武蔵野式部      [12月にふる雪]

天の羽衣       [もう一人の私へ]
   
    [ひとり]


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[ うわごと ]


寒い冬の夜に
熱を出して倒れてしまった
これは 僕の うわごとだ

* * *

やっぱりあなたに言ってなかった
僕の本当の気持ち
あなたのこと 真剣に好きなんだ

今の僕では あなたはとても遠すぎて
高望みとしか言えない状態だけど
あなたを取り巻く
多くの男友達の一人に過ぎないかもしれないけど
それでも やっぱり 諦められなくて
あなたのこと

そう 諦められないから
きっとなるよ あなたに相応しい男に
あなたを幸せにできる男に
そうでなければ わからないもの
どうしてあなたと逢ってしまったのか
どうしてあなたを好きになってしまったのか

そう 僕はなるよ
そういう男に
きっと なるよ

* * *

熱にうなされながら
口走ってしまったけど
うわごとって言うより
きっと僕の本音だね
だってやっぱり
諦められないもの
あなたのこと

-出雲頼通-

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[未知なる人に]


あふれ出る涙のゆくすえにつむぎ出される
悲しくもうつくしいかすかな光
芽生えの予感

ある何かに向かい語りかけるもの
目覚めはじめた

ずっと昔から途絶えることなく
求めつづけてきたこと
祈りつづけたこと

  永遠

女は望みます
永遠と愛と自由を

この命
そのままわかって下さいな
際限ないこの性を
どこまでも響く深まる身のうちを

あなたの未知の世界に通うこの身
どうかそのままわかってください

世界中のすべて引きうけて
愛してください

男なら

どうか
愛しきひと


身のうちの尽きぬ彩り
あらわしていきましょう
果てしなくどこまでも


悲しみの大波押し寄せても
いつまでも泣いてはいない

道すじが見えたから


無限軸であなたと逢うために

-松ノ木大宮八幡娘-

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[哀しみの彼方]

あなたが
誰かをいちばん必要なとき

結局は
一緒にいられないわたしなのかと
思います

そんなわたしだったのかと
ただ 言葉を逸して
立ち尽くしています

透明な冬の訪れの中

命に染み入ってくるような
あまりに深い哀しみと
静けさをいだく

それでも
風は澄んで吹き
空はいよいよ高いのです

どこまでも碧い空なのです

独りの向こう
哀しみの向こうに
微かに感じる予感だけ

今はただ
愛することを知りたくて

微かな予感に祈るのです

-相模野小町-

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[12月にふる雪]


幼いころの大雪の日
「東京の雪もきれいね」
と雪国生まれの母は
娘のように窓の外を見て笑った

父を亡くしてから
はじめてみる明るい笑顔に
透き通った光を感じた

一面の白い世界
一人で生きることを
しっかりと覚悟した透明な強さ
母の姿はまるで雪の光のようだった

母が生きて作ってくれていた
暖かい優しい場所を
私はどんなに大切なものだったのか
母を失うまで解らなかった

母が亡くなって
たった一人になったとき
人の命の大きさに
失ったことの重さに
ただうろたえるだけだった

母の命に包まれたとき
あなたの強さを
私はきっと受け継ごうと決めた

12月にふる雪
窓の外に広がる白い光
「きれいな雪、、」と母の声が聞こえる

-武蔵野式部-


 
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[もう一人の私へ]


友の母の訃報
こんな日にあなたの横に立つ
いつかあなたに告げた言葉が
よみがえる
その日が来たら
私が全部引き受ける
その言葉は私の中で
今も生きていると知る
一人で生きる事を決めた彼方に
それだけは伝えたい
もう一人の私と感じたあなたに

-天の羽衣-

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[ひとり]


ひとりだけど
ひとりじゃない

いつか見た夢をいだき
必ず出会う 愛しい人

今この時が未来を呼ぶ
胸にときめきをもって・・・・

-天の羽衣-

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「恋歌」第33回号、如何でしたでしょうか。


「恋歌」は、隔週木曜日、毎回のテーマに添ってお届けします。
次回をどうぞお楽しみに。。。。


わたし達の恋歌が、あなたの恋の魂に触れたら、、、
あなたの返歌、お待ちしています。
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2002.12.12 「恋歌」第33回発行号


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