:.。.:*:・' :.。.:*:・'゜メールマガジン「恋歌」:.。.:*:・' :.。.:*:・'゜

          * * *  第27回 * * *


こんにちは。
メールマガジン「恋歌」、27回目の発行です。
いつもお読みいただきましてありがとうございます。

「恋歌」は、恋に生き、歌に情熱を託した日本人の
溢れんばかりの情緒をいま、現代に蘇らせたい気持ちから、
数人の仲間で始めた企画です。

今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。


第27回発行号は、
恋を謳歌した6ヶ月を綴りました『こいうたつづり』をお届けいたします。

春、新しい環境で出会い、芽生えた恋ごころ。
年下の彼に恋焦がれ、恋に酔いしれ、生のよろこび、充実感を満喫し、
そしてある時は想いが叶わぬと嘆き、、、

季節は巡り、春から夏、そして秋へと・・・・


どうぞ、ご賞味くださいませ、、、、


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 松ノ木大宮八幡娘

         [ こいうたつづり ]


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かわいいひと
逢わない時が経つうちに
胸を占めて
あなたが一人歩きしてしまいそう

あなたは休日
何をしてるのでしょうか

無邪気なノリで一緒に帰る段取りをした共犯者
はずかしくって仕事の話しかできなかった

私 年上だしな
彼女はいないのかな

いろんな思考が錯綜しながら
きれいな夜景を肴にゆうごはん

土日何してるのなんて
聞けなかった
明日のことより
いま一緒にいるとき
存分に笑っていたかった

今思えば誘っておけばよかった
日曜日2時間くらい遊びにいこうと

こんなにあなたが気になるなんて

色気のない秋葉原の夜道
手 つないでみたかった帰り道
我慢して歩いてみた
もっと大人になりなさいって
さわりたい自分を戒めて歩いた
あの時
あなたは何考えていたんだろう

恋 は 恋
はじまるとも知らぬ恋
いくつになっても
はじまってしまう恋


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5月
雨注ぐ神田川
下流へ下流へと
傘さしてくぐって走る
土手の桜並木
流れと並んで走る
朝の通勤路
君が通るより10分くらい
早い時間
毎朝こんなひとときが
たのしくてしあわせ
君の存在
君に会えたこと


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まだ5月
眩しい陽射しに映えるよう
白地の歌舞伎浴衣で自転車に飛び乗る
袂(たもと)に風をうけ
夏の予感にワクワクして走る

にちようび 今日は日曜日
あしたは月曜日
あなたに会えるウィークデーがはじまる

ときめきを壊したくなくて
これ以上深くなりたくない
でも
踏み込んでみたい
この関係

今度の週末
誘ってみようか映画にでも
自宅のアドレス教えたのに
連絡くれない野暮天くんに

かつてないほどの恐さと評判の
サスペンス映画観て
どさくさに君の手につかまってみようかな
遊び友達というバランス
あっという間に崩れますように


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6月
コンサートの間中
どうしようもなく熱烈に
君をどう口説こうか考えた
かつてないほどの情熱をもって

隣にいる君 というより
実はもっと違う何かに
かもしれない

乞う気持ちは激しく
とどまることをしらない
湧き出てくる気持ち
この身から溢れてく


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市ヶ谷
なみなみと水を湛えた川
大好きな景色
今 夕陽が射し
赤い空

こんなタイミングで
お茶の水にいる君から
電話

うまくあえないけど
なにか言い足りないけど
用事がすんでも切りづらい沈黙に
君の好意をかすかに感じ取った

同じ川の水が流れてる駅のホーム

“きれいだね。夕焼けが。”
“ああ、そうだね。”

行き交う人々は
隅田川の花火大会に出かける
浴衣すがた

私は
あなたに会いに行きたく
浴衣姿


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-2002年8月誕生日前-

飽きっぽいと言う私に
“夏までは会社にいるでしょ?”と聞いた君
4月はじめて二人で食事に行ってしまった時のこと

もう8月もおわり
な・・・んの進行もない
夏は来たよ もう
夏まではいてねと聞こえたよ あの時
もう夏はおわるよ
私の誕生日過ぎて
君の誕生日過ぎて
そして8月は終わるって

いとしさ募り募って
ハイネ詩集も読めそうな心境になった
そんな自分に笑っちゃうけど
誕生日がきたら
私32才
君の年プラス3


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晴れぬ
晴れぬ
気持ちがはれぬ
この想い叶わぬ
恋しさ伝わらぬ
苦しく
切ない
晴れぬ
雨の日


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熱烈に恋い慕う存在があり
そして光注がれたいのち

もうおわりにしなさいという
やさしい声

止まらぬ激情
あなたを求める

もうやめなさいと
先のない恋は終わりと

偶然が重ならぬ恋など
きっと想い

なのに・・・


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恋する気持ち一直線
緑映す川の流れを見て
日々は過ぎてゆく

朝陽の中で
夕陽の中で
夜のきらめきの中で
お茶の水の川を見る

うれしくて
そんなこともわざわざ
あなたに言わずにいられない

母に甘える子供のように
嬉しさ
ときめき
伝えたい

無邪気な
少女のような恋


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8/23きんようび 

風邪で休んだ君の家

無理やりの見舞い口実訪問

CDと自作マシンが並ぶ

なにもない

埃っぽいけど

なかなかいい感じ

こんなライフスタイル

ベッドがあった

あたりまえだけど

ちょっとどきどきした

座るとこないから

床に座ってた


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毎日でも逢いに行きたい
今日もあなたに逢いに行きたい

二人で過ごす夜は
どんな味 どんな色
想像もつかぬ未知
ドキドキドキ


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君の音
オフィスの背中越しに聞こえてくる
せわしいタイプ音

音に包まれ
やがてくる親密な時の予感に
くすぐったい午後


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-Happy Birthday To My Sweet Heart-

君の誕生日
早起きして川沿いの遊歩道を走る
私は最後の夏期休暇

お誕生日の君にお祝いメール
返事は「二日酔い」だって

観葉植物の鉢を替えながら
出勤前の君とのメール
楽しめてしあわせ

すこしは距離、縮まったのかな

君の気持ち
懸かってくるのを感じる
躰くすぐったい朝陽の中


日焼けした肌に映えますように
オレンジのレジメンタル・ストライプ
ネクタイを選ぶ

店員さんにも
ばれちゃいそうな
私、恋する女

アントレプレナーサロンの後
蒸し暑い東京
夏の夜10時
君んちにおしかける

コンビニで買った食べ物並べて

いろんなこと話す
食べ物のこと
数学のこと
学校のこと
お家のこと
友達のこと

ねぇ
私たちのことは?

お誕生会と言う感じではなかったよね
一緒にいるだけで嬉しくって
いつも主旨を忘れちゃう

君が生まれたお祝いしたくって
君に“艶”を伝えたくて
そして君に逢いたくって

そんな君の誕生日


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歌上手な人はSEXも上手と
流行りの本に書いてあった

<きみ、うた上手?> と聞いてみたい
夜這い決行二日前


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『外科室』という映画
見たことありますか

あるご婦人が若い医学生に恋をします
美しい季節は巡り
ある時彼女は手術をしなくてはいけなくなる

どうあっても麻酔をしてくれるなと
ふだん物腰のやわらかい彼女には
考えられないほど麻酔を拒む

それは
意識がないところで
恋しいひとの名を
口走ることを恐れたから

目だけで交わす
想いを遂げることのない
だからこそ
しずかで烈しい恋


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どうしようもなく
あなたに惹かれてしまったのです
いつもいつもいつも
見ればときめくのです

目が合うだけで
身体から熱いものが迸り出るのです

あなたに恋して
知りました
自分の気持ち
表現しないと
苦しいこと

いつもいつも
これでいいということは
ないということ

つまらぬかっこつけの
やせ我慢なんかしても
なんの役にも立たないことを

オフィスの中では恋も
育ちにくいことを

あなたに恋して
知ったのです

もっとあなたと話したくて
もっと近くなりたくて

あなたに抱かれに
参ります

ひとつになりたくて


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細くても男の子
日焼けした肌
逞しい身体つき

私の上から降り注ぐ
あなたの汗とくちづけと
そして知的な睦言と

まもなく
思考は止まり
ジョークもいえず

二人の息だけ重なって


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こなれた人なのね君って

きぬぎぬの湯浴みのあと

我が躰 拭きながら

“若奥様の玉の肌”などどいう


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幾度も幾百も
口づけを交わし
幾度でも
シャワーで汗流した

飽かずくり返す
ういういしい夜が明けて

ふたりを飲み込む通勤ラッシュ

スーツ姿のかっこいい
君のうしろ姿

どきどきしながら
離れて歩く秋葉原

衝動抑えるのが難しい
思いっきり君 抱きしめたく


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好きになるほど
近くなるほど

これからのこと
不安がもたげてくる

今が素敵なほど
離れて目覚める朝を想うと憂鬱

過去 別れてきた数が
傷となり
不安に襲われる

恋は かならず
終わるものなのでしょうか

複雑な心理が湧いてくる
刻々と変わってく

耐えられないほどの
不安

きみを
悲しませたくないな

それだけ守れればいい
今は 
そう思う


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熱烈な夜が明けて
ぶつかりすぎたくちびるは
なめらかでつるつるして
リップなど要らぬ


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今日も明日もおいでよと
いったん打ち解けた君
別人のような無邪気さ

逢えぬ日は
女心をとろかす拗ねた恋文を
絶妙に送りつけてくる君
天性の艶男

君のことばに酔いしれて
その仕草に惑わされて

気づけば
月光冴えわたる
秋は深まりゆく
二人の仲と共に


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「恋歌」第27回号、如何でしたでしょうか。


「恋歌」は、隔週木曜日、毎回のテーマに添ってお届けします。
次回をどうぞお楽しみに。。。。


わたし達の恋歌が、あなたの恋の魂に触れたら、、、
あなたの返歌、お待ちしています。
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2002.9.19 「恋歌」第27回発行号


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