:.。.:*:・' :.。.:*:・'゜メールマガジン「恋歌」:.。.:*:・' :.。.:*:・'゜

          * * *  第17回 * * *


こんにちは。
メールマガジン「恋歌」、17回目の発行です。
いつも読んでいただき、ありがとうございます。

「恋歌」は、恋に生き、歌に情熱を託した日本人の
溢れんばかりの情緒をいま、現代に蘇らせたい気持ちから、
数人の仲間で始めた企画です。

早いものでこの企画を始めて三ヶ月が過ぎました。
ようやく梅が咲き始めたころに生まれた「恋歌」
既に季節は爽やかな5月となり
私たちもすくすくと伸びてゆく新芽のようでありたいと
一同心を新たにしております。

番外編も始まり皆様方に配信する機会が増えたのですが、
次号より、本編は隔週にさせて頂きたいと考えております。

密度の濃い、充実した「恋歌」を目指して
たゆまぬ「恋」を重ね、表現していきたいと存じます。
これからも変わらず御愛読くださいますようお願いいたします。


さて、今回は「風」を歌います。

一陣の風のように皆様の心にときめきをお伝えできたら
幸いでございます。

では、本日が初登場の淡屋織丸さんの歌からご賞味あれ。


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淡屋織丸 「はつなつの風」

出雲頼道 「風が舞う時」

武蔵野式部 「恋」

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はつなつの風


さわやかな風に誘われた

空が青いうちに
ネオンサインの灯らぬうちに
あなたに会いたくて
ひとり飛び乗った
東京行きの各駅停車

3週間ぶりだね
2時間半が
高鳴る胸には長すぎて

話したいこといっぱいある
つぎからつぎからこみあげる

お土産には 貝でつくられた小さなお雛様
遠くに離れていても いつの日かきっと結ばれるという
そんな話に嬉しくなって 思わず買った

いつからおまじないなんて信じるようになった?
我に返って可笑しくなって

ふと窓の外をみれば
緑々と茂った山々
巨大なビルへと変わっていた

ここがあなたのすむ街 
不思議だね
無機質な景色すら 愛しく感じる
身体がジンと熱くなる

早く会いたい
早く抱きしめて欲しい
5月の青い空の下で


淡屋織丸

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   風が舞う時

五月の陽の光で満たされた風が
やさしく あたたかく 僕の頬を撫でる
何て気持ちのいい風なんだろう
旅に疲れた体も心も
すーっと癒されていく

やさしく あたたかかったその風は
やがて いたずらにも 僕の髪を乱す
何ていたずらな風なんだろう
その時 僕はふと気づく
この風は君なんだね

そのかみ 西の国の人々は
風は神の息吹きだと考えていたという
それが精神という言葉の源だと聞いた
そのかみ 日出づる国の人々は
風は人が来る前触れだと感じていたという
風が通うのは心が通うのだと聞いた

風が舞う時 僕は君を思う
風が舞う時 僕は君がそこにいることを
僕のことを思ってくれていることを知る
遠く離れていても この風が吹く限り
僕が旅の途中で倒れることはない
どんなに辛い道程(みちのり)でも
この風が吹く限り
僕はこの旅を終え 帰ることができるだろう
この風を吹かす 君の許(もと)へ
この風を吹かす 君の許へ


出雲頼道

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何故だろうか、、
それはいつも唐突にはじまる

まるで何かを予感するように吹きはじめる風みたいに
ある時突然私の心を奪うのだ

そう、、
何かが変わる
何故なのだろう

あの人の笑顔がとても大切なものになる

優しい気持ちで
柔らかく溶け合うような体を感じてゆくと
心がまあるく広がって
木漏れ日のような透き通った光を
全身で受け止めているみたいだ

私は深くあの人を感じながら
そして未来を感じながら
吹く風に身をゆだね
しばらくこうして微笑んでいよう

この瞬間の幸せが永遠に繋がるように


武蔵野式部


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「恋歌」第17回号、如何でしたでしょうか。


「恋歌」は、次号より隔週木曜日、毎回のテーマに添ってお届けします。
次回をどうぞお楽しみに。。。。


わたし達の恋歌が、あなたの恋の魂に触れたら、、、
あなたの返歌、お待ちしています。
もちろん、ご意見ご感想なども、たくさんお聞かせくださいね。


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2002.5.9 「恋歌」第17回発行号


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